はじめに
「SSTトレーニングは本当に効果があるの?」
「富士ヒル対策にはSSTが良いと聞くけど、本当にタイムは伸びるの?」
ロードバイクを始めると、一度は耳にするSST(Sweet Spot Training)。
私自身も富士ヒルクライムでシルバーリング獲得を目標に、約3か月間SSTを中心としたトレーニングを継続しました。
その結果、
- 富士ヒルで自己ベスト更新(86分台・ブロンズ獲得)
- 定峰峠TT更新
- 白石峠TT更新
- 榛名山ヒルクライム完走
- 赤城山TT完走
と、ヒルクライムで着実な成長を感じることができました。
この記事では、FTP216W・体重64kgの40代会社員ライダーが、実際にSSTを継続した結果と感じた効果を詳しく紹介します。
SST(Sweet Spot Training)とは?
SST(Sweet Spot Training)とは、FTPの約88〜94%で行う持久力トレーニングです。
この強度は「きつすぎず、楽すぎない」絶妙な負荷で、
- FTP向上
- 持久力向上
- 長時間一定出力の維持
- ヒルクライム対策
に非常に効果があると言われています。
特に1時間以上走り続ける富士ヒルとの相性は抜群です。
私のプロフィール
- 年齢:40代会社員
- 身長:178cm
- 体重:64kg
- FTP:216W
- 愛車:S-Works Aethos
- 目標:富士ヒルシルバーリング
会社から帰宅後に、主に平日の固定ローラーでSSTを継続しています。
SSTを始めた理由
以前の私は、
- 序盤で踏みすぎる
- 後半に失速する
- ケイデンスが上がらない、維持できない
という課題がありました。
富士ヒルでは約1時間以上一定出力を維持する必要があります。
そのため、「長時間FTP付近を維持する能力」を高める目的でSSTを取り入れました。
実際に行ったSSTメニュー
基本的に固定ローラーで実施しています。
| 時期 | メニュー |
|---|---|
| 導入期 | SST5分×2 |
| 3月 | SST8分×2 |
| 4月 | SST8分×3 |
| 5月 | SST10分×3 |
| 富士ヒル前 | SST8分×3 |
週3〜4回を目安に継続しました。
SSTを継続した実走結果
SSTを継続しながら、実際にヒルクライムで検証しました。
| 日付 | コース | タイム | NP | 平均W |
|---|---|---|---|---|
| 3/29 | 定峰TT | 46:04 | 221W | 214W |
| 4/19 | 白石TT | 35:07 | 213W | 209W |
| 5/10 | 榛名HC | 57:59 | 201W | 191W |
| 5/17 | 赤城TT | 1:19:37 | 207W | 201W |
| 6/7 | 富士ヒル | 86分台 | 209W | 204W |
SSTを継続した結果、FTP216W・体重64kgで富士ヒル86分台を達成できました。
FTP別・体重別の富士ヒルタイム目安は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▶ FTP別の富士ヒルタイム目安はこちら
https://run-ride-code.com/fuji-hill-ftp-time/
定峰峠TT(2026/3/29)
- タイム:46分04秒
- NP:221W
- 平均パワー:214W
SSTを継続し始めて最初の実走TT。
一定ペースを維持しながら最後まで走ることができ、ヒルクライムでは「一定出力を維持すること」が重要だと改めて実感しました。
▶ 定峰TT記事はこちら
https://run-ride-code.com/sadamine-tt-fuji-hill-analysis/
白石峠TT(2026/4/19)
- タイム:35分07秒
- NP:213W
- 平均パワー:209W
定峰峠に続いて白石峠TTを実施。
最後まで一定リズムで踏み続けることができ、SSTによる持久力向上を実感しました。
▶ 白石峠記事はこちら
https://run-ride-code.com/sadamine-shiraishi-hillclimb-time-guide/
榛名山ヒルクライム(2026/5/10)
- タイム:57分59秒
- NP:201W
- 平均パワー:191W
初めて参加したヒルクライムレース。
中盤以降に課題は残ったものの、レースペースで一定出力を維持する感覚を身につけることができました。
▶ 榛名山記事はこちら
https://run-ride-code.com/haruna-hillclimb-2026-race-report/
赤城山TT(2026/5/17)
- タイム:1時間19分37秒
- NP:207W
- 平均パワー:201W
富士ヒルを想定した実戦トレーニング。
長時間登坂でも一定出力を維持することを意識し、富士ヒルへ向けた良いシミュレーションになりました。
▶ 赤城山TT記事はこちら
https://run-ride-code.com/akagi-hillclimb-tt-analysis/
第22回 Mt.富士ヒルクライム(2026/6/7)
- タイム:86分台
- NP:209W
- 平均パワー:204W
試走では「最後まで出し切れなかった」という反省がありました。
そのため本番では、序盤から積極的に入りながらも、後半まで粘り切ることをテーマにレースを組み立てました。
結果として、自己ベストを大幅に更新。
SSTを継続したことで、一定出力を維持する力や終盤の粘りにつながったと実感しています。
▶ 富士ヒル本番記事はこちら
https://run-ride-code.com/fuji-hill-2026-race-report/
関連記事|実際のヒルクライム記録はこちら
SSTを継続しながら挑戦したヒルクライムを、時系列でまとめています。
富士ヒル・赤城山・榛名山・定峰峠・白石峠のタイムやパワーデータ、レースで感じたことを一覧で確認できます。
▶ ヒルクライム実走まとめはこちら
https://run-ride-code.com/hillclimb-results/
SSTトレーニングで実際に感じた4つの効果
① 一定出力を維持できるようになった
以前よりペース配分が安定し、大きく失速することが少なくなりました。
② ケイデンスを維持しやすくなった
緩斜面でも一定リズムで回せるようになり、脚への負担を抑えられるようになりました。
③ ヒルクライム終盤でも粘れるようになった
以前は後半で失速することが多かったですが、最後まで踏み続けられるようになりました。
④ 長時間登坂が楽になった
FTPそのものだけでなく、「FTP付近を維持する能力」が向上したことを実感しています。
SSTのデメリット
実際に継続して感じたデメリットもあります。
- 地味で飽きやすい
- 毎回きつい
- 高強度ほど達成感はない
- 実走練習も必要
そのため、高強度トレーニングや実走と組み合わせることが重要だと思います。
SST実施ログ(月ごとの一覧)
富士ヒルへ向けて、平日は固定ローラーを中心にSSTトレーニングを継続しました。
当初は5分程度の短いメニューからスタートし、徐々に時間と本数を増やしています。
| 時期 | 主なSSTメニュー | 目的 |
|---|---|---|
| 2月 | SST5分×2、SST10分×3 | SSTに慣れる・一定出力を維持する感覚を身につける |
| 3月 | SST8分×2〜3 | 持久力向上・FTP向上 |
| 4月 | SST8分×3 | 富士ヒルを意識した一定出力トレーニング |
| 5月 | SST8分×3、SST10分×1〜3 | 富士ヒル直前の仕上げ |
仕事がある日は固定ローラーで約50分、週3〜4回を目安に継続しました。
また、週1回程度はVO2MAXトレーニングやタバタを取り入れ、週末には定峰峠や白石峠などで実走TTを行い、実戦感覚を養いました。
私の場合、SSTは派手なトレーニングではありませんでしたが、最も継続しやすく、ヒルクライムの土台づくりに役立ったメニューだと感じています。
SST継続によるFTP・実走の変化
SSTを続けたことで、FTPそのものだけでなく、「FTP付近の出力を長時間維持する能力」が向上したと感じています。
トレーニング開始時
- FTP:216W
- 序盤で踏みすぎて後半に失速することが多い
- ケイデンスが落ちやすい
- 長時間一定出力を維持するのが苦手
約3か月継続後
- FTP:216W(大きな変化なし)
- 一定出力を維持しやすくなった
- 後半の失速が減った
- ケイデンスを維持しやすくなった
- ヒルクライム終盤でも粘れるようになった
※FTPの数値自体は大きく変わりませんでしたが、実走では一定出力を維持する能力や終盤の粘りが向上しました。私の場合は、FTPよりも「実戦で使えるFTP」が身についたと感じています。
- 定峰峠TT:46分04秒
- 白石峠TT:35分07秒
- 榛名山ヒルクライム:57分59秒
- 赤城山TT:1時間19分37秒
- 富士ヒル:86分台(自己ベスト更新)
私が最も感じた変化は、「FTPの数字以上に、一定出力を維持する力が身についたこと」です。
ヒルクライムでは、FTPを上げることも重要ですが、それ以上に「その出力を最後まで維持できるか」がタイムに大きく影響すると実感しました。
GarminのVO₂Maxも向上した
SSTを中心にトレーニングを継続した結果、GarminのVO₂Maxにも変化が見られました。
■ サイクリングVO₂Max
53 → 60(約6か月)

■ ランニングVO₂Max
53 → 55

特にサイクリングVO₂Maxは富士ヒル直前から大きく向上し、自己最高の「60」を記録しました。
もちろんVO₂MaxはSSTだけで向上したわけではありません。
私の場合は、
・SST(週3〜4回)
・VO₂MAXトレーニング
・実走TT(定峰峠・白石峠)
・榛名山・赤城山・富士ヒル本番
などを組み合わせた結果だと考えています。
一方で、SSTを継続したことで長時間一定出力を維持する能力が向上し、その土台づくりがVO₂Maxや実走タイムの改善につながったと実感しています。
GarminではサイクリングVO₂Maxが「同年代上位1%」、ランニングVO₂Maxが「同年代上位5%」と表示されるようになり、継続してきたトレーニングの成果を数値でも確認することができました。
SSTだけでは速くならない
もちろん、SSTだけで速くなったわけではありません。
私の場合は、
- VO2MAXトレーニング
- タバタ
- 実走TT
- ロングライド
も組み合わせています。
しかし、その土台となったのは間違いなくSSTだと感じています。
現在のトレーニングメニュー
現在は、
- SST:週3〜4回
- VO2MAX:週1回
- 実走TT:週末
を基本メニューにしています。
今後は赤城山75分切り、そして来年の富士ヒルシルバー獲得を目標に継続していきます。
まとめ
約3か月間SSTを継続した結果、私の場合はヒルクライムで最も効果を実感できたトレーニングでした。
特に感じた変化は、
- 一定出力を維持できるようになった
- ペース配分が安定した
- ケイデンスを維持しやすくなった
- ヒルクライム終盤でも粘れるようになった
- 富士ヒルで自己ベスト更新につながった
という点です。
SSTは派手なトレーニングではありませんが、継続することで確実に力が身につくと実感しています。
来年はシルバーリング獲得を目標に、これからもSSTを軸としたトレーニングを続けていきます。
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